ゲルマラジオなどの無電源ラジオを使って、スピーカを爆音で鳴らそうという体験会に行ってみた。
「送信所の直ぐ側に行けば、ゲルマラジオでもでかい音で鳴るんじゃない?」という話。

ということで、埼玉県戸田市にあるTBSラジオの送信所へ。954kHz、100kWだそうだ。
ボートレース戸田の直ぐ側にある。ボートレースって、外から見られるようになってるのね。

参加者は10名弱。早速、送信所の玄関に移動。ここがアンテナにおそらく最も近寄れるポイント。

私はスペアナ(tinySA Ultra)を持参した。ここでの測定結果がこれ。

500~2000kHzでスイープ。アンテナはtinySA Ultraに不足の短いロッドアンテナだけど、さすがに954kHzはピンと立っている。tinySA Ultraでの音声復調も成功(音はとても小さい)。改めて思うのは、液晶の見づらさ。屋内で使うのには問題ないけど、屋外ではかなり厳しい。なお、tinySAの画面に時計が表示されているけれど、合っていない。実際の時刻は13時過ぎ。
玄関前で怪しげな人々がゴソゴソやっていたら、中から警備員さんが出てきた。ラジオを聞いているだけではあるけれど、怪しく見えるのは間違いない。早々に退散。
主催者さんのお話によれば、アンテナの直下はあまり強くないそうだ。そこで少し離れた場所に移動。道路脇の電柱(街灯だったかな?)のそばが結構強いポイント。先程よりも30dBくらい強くなっている。すごい。

さらにもっと強い場所があるとのことで移動。その場所は近くの橋の橋脚のあたり。橋脚が巨大なアンテナになっているのか?

ただ、スペアナの数字で見ると先程の電柱のところのほうが強かった(狭い道路にある電柱なので、あまり長居はできない)。

スペアナを持ってウロウロすると強さが結構違うのが見えて面白い。
参加された方の自作ラジオ。検波素子を色々切り替えることができるようになっており、これはLEDでの検波の様子。検波で光るとは面白い。LEDが一つ焼ききれてしまうほど電波は強い。



のるLABさんの無電源ラジオは、驚くほど高音質だった。
私は、tinySA Ultraの他に、秋葉原無線部の大型ループアンテナゲルマニウムラジオを持っていった。

自宅ではこの大型ループアンテナでもかすかに聞こえる程度だけど、ここではイヤフォンを耳に入れなくても聞こえるほどにでかい音で鳴る。これは驚いた。
さらに、主催者さんが用意されていたトランペットスピーカを繋がせてもらったら、本当に爆音で鳴る。間にはインピーダンス変換トランス(8Ω:10kΩだったかな?)。無電源だとは信じられない音量。

この場所、よく聞こえるのだけど、ボートレースが始まるとエンジン音がそれこそ爆音。まぁ、おかげでラジオを鳴らしていても文句が出るようなこともない。非常に面白い体験会だった。
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