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オペアンプの正負電源の消費電流のバランスは?

オペアンプには正負の二つの電源を使うのだけど、では、その正負の電源の消費電流は同じなのだろうか?それとも差がそれなりにあるのだろうか?

気になったので、簡単にシミュレーションしてみる。条件は以下の通り。

  • NJM4580
  • 電源は±5V
  • 非反転増幅(約2.5倍)
  • 負荷は32Ω

要するに、簡単なヘッドフォンアンプを想定している。

シミュレーション結果。

赤がオペアンプの正電源端子の電流、茶が負電源端子の電流。電流値は正負ともほぼ一定。

カーソルを出して読み取る。

正側が2.608mA、負側が-2.604mA。絶対値はほぼ同じ。

比べやすいように負側を反転表示させる。

正側は2.608mAで一定だけれど、負側は増幅動作に合わせて変動していることがわかる。と言っても、2.599~2.609mAの範囲なので、変動幅はごくわずか。正負の絶対値の差が一番大きいときで、正側が2.608mA、負側が2.599mAで、差分は8.627μA。左右の2chにしたら消費電流が二倍になって差分も二倍になるだろうが、それでも、せいぜい20μA程度。これなら正電源・負電源の消費電流はほぼ同じと考えて差し支えなさそう。ただし、あくまで、今回のシミュレーションの範囲。入力信号が片側に寄った状態が続くなど、今回と全然違うような条件だと結果も違うだろう。

以前、こちらのシミュレーションで「複雑なことやらなくても、簡単な抵抗分圧でいいんじゃないか?」というまとめにした(オペアンプを使ったものが電圧差は最も小さい。また、抵抗だけよりもトランジスタを使ったもののほうが立ち上がりの収束が早い)。

今回のような使い方なら正負のバランスは崩れないようなので、この点からも複雑なことをやる必要はなさそう。

自作
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