【頒布】 FDBM01 – F2Aセミブレークインアダプタ

構想から足掛け四年、ようやく頒布できるようになりました。F2Aの運用を効率化するセミブレークインアダプタです。

これまでの経緯をさっとまとめておきます。さっとまとめたとはいえ、開発にかなりの時間を費やしたので、まとめもそれなりに長いです。斜め読みでもいいので読んでもらえると嬉しいです。

F2Aの運用で問題になるのは、以下のような点。

  • トーン発振器の前でマイクを握る(PTTを押す)のが面倒。
  • トーンを信号としてマイク端子に入れる場合はサイドトーンをどうするか?相変わらず、PTTスイッチの問題もある。
  • 仮にキーイングに合わせてPTTを電気的に操作すると受信側で頭切れを起こす可能性(スケルチが開くまでの時間)。
  • マイク端子にトーン信号を入れるようにすると、マイクとの切替えが面倒。
  • 受信にヘッドフォン/イヤフォンを使おうと思うと、これまたサイドトーンをどうするかの問題。

すぐに思いつくだけでも、これくらいは出てきます。こうした不満点をどうにかしたいとの興味で作ったものです。

そもそもこういうものを思いついたのは2019年の頭頃だったかな?最大の問題点の頭切れを回避するために、最初の設計ではアナログのディレイIC(カラオケマシン用)を使ってトーン信号を遅延させる方式で回路設計しました。基板を起こして実験したのが2019年6月。

F2A用のセミブレークインアダプタを試作した。 特徴 送信音の遅延(受信側でトーンの頭切れを起こさないように) PTTの制御(セミ...

期待どおりにトーンのディレイはできたものの、 RFの回り込みで残念ながら使い物にはなりません。音が無茶苦茶です。

このアナログディレイ式はダメなので、それじゃマイコンを使ってデジタル処理するしかないだろうとの考えに至りました。コスト的に手軽に使えるワンチップマイコンがあるのでなんとかなるでしょう。しかし、使ったことがありません。それで、まずはマイコンの勉強。

AVRの開発環境「Atmel Studio 7」のインストールまでが前回の話。続いて、その使い方を学ぶべく、テストプログラムを書いてみる。 ...

ワンチップマイコンをいじっているとそっちが面白くなって他の装置の開発などもやっていました。そのため、このアダプタの開発に戻ってくるがだいぶ遅くなり、デジタル方式で試作したのが2021年の春。

以前の試作が上手くいかなかったのでその続き。F2Aでセミブレークインを実現するには、PTTのホールドと、トーンの遅延が不可欠。前回は、ワン...

今度は回込みの問題は起きずに、ちゃんと動いてくれました。しかし、他に色々と修正すべき点が出てきました。上の記事の写真を見てもジャンパ線がたくさん飛び交っていることからわかるでしょう。

回路を修正し、機能的には大大良さそうなことが確認できましたので、ケースも検討します。

F2Aセミブレークインアダプタのケースを設計。 設計はデジタル(CAD)だけど、最終的な確認は現物に合せての完全...

機能の修正をしているうちに、アンプICの発熱問題も発覚しました。

電源電圧が18Vまで対応しているNJM386BDがディスコンということもあり、電源電圧が5~13.8Vの範囲で使えるアンプICを探して見つ...

結局、アンプICは変更することにしました。5V動作のアンプICに変更し、発熱は三端子レギュレータに頑張ってもらうことに(レギュレータなら、多少は放熱対策もできますし)。

一通りの修正を行って修正基板ができたのが今年(2022年)の2月。ケースも用意

一応、動く。実用できる程度には。でも、不満なところがいくつか。手抜きしたところとか、オマケで付けたところとか。 ...

新しい基板ができてこれで終りだと思ったんですけど、これでもまだ不満なところが見つかってしまいました。その修正の確認の様子がこちら。

プリント基板にジャンパワイヤをハンダ付けして色々やっていると、そのうちハンダ付けの根本から切れることが割と多い。そおで、基板側にピンソケッ...

もうここまで来たら、ここは妥協せず、さらにもう一度作り直すことにしました。

そして、この機会に、もう一つ大きな変更を行うことにしました。それは、チップ部品を予め実装しておくこと。回路規模が大きくなったので部品点数が相当な数になってしまいました。回路・基板を修正したとしても、正直なところ、もう一度組み立てるのはかなり辛い。そこで、基板屋さんの実装サービスを使って、チップ部品だけ実装してもらうことにしました。数えてみるとチップ部品だけで100点以上。それが最初から搭載されていて、自分で実装しなくていいのならものすごく楽です。

部品点数の多い基板の組立てがしんどくなってきたので、基板屋さんの組立サービス(PCBA)を使ってみた。発注方法詳細は別記事にまとめた。 ...

実際、これを組み立てるのはものすごく楽でした。

今度こそ思い通りのものができたはず。だったのですが、一点、ミスっていました。

JLCPCBで実装してもらった基板、うっかりミス発覚…。 当初の設計。 改版時にQ3をチップ化すると共に、組みてたの手...

アナログ処理のところから数えて、五回目の基板ですけど、なかなか思い通りに行きません。でも、まぁ、チップトランジスタを一つ交換するだけで済むので良しとしましょう(頒布品は私の方で交換しています)。

このような経緯で、ようやく頒布できる運びとなりました(試作でボツになった基板や不採用になった部品も多数…)。

この装置は、多くの部品が実装済みだとはいえ回路規模が大きいので、一気に組立ててもし動かないと問題点を見つけるのが大変です。そこで、ブロックごとに動作を確認しながら組立てを進めていくようにしています。その手順や、詳しい機能などについては、頒布ページをご覧下さい。

詳細と頒布案内 ⇒ こちら ※終了しました

概要 F2Aでセミブレークイン通信を実現するアダプタです。 F2A、つまり、低周波トーンをFMの音声信号に乗せて行うC...

コメント

  1. 加藤KTQ久勝 より:

    残念

    乗り遅れた(泣

    • jh4vaj より:

      ニッチ過ぎて需要があるんだろうかと思っていましたけど、割と早めに全部はけました。
      再頒布は様子を見て考えます。