12TD01 – 1200MHz ツインデルタループアンテナ

概要・特徴など

これは、プリント基板で作った1200MHz帯用のツインデルタループアンテナです。

開発の経緯

以前、2/3λヘンテナを作り、キットとして頒布しました。

概要・特徴 これは、1200MHz帯用の2/3λヘンテナを手軽に組み立てられるようにしたキットです。 高利得と言われて...

この2/3λヘンテナは比較的手軽に作れるのですが、それでも多少の課題はありました。

  • ワイヤの曲げ具合でサイズがばらつく(特性が変る – 通常は実用範囲内)
  • ワイヤが歪みがち(見た目への影響)
  • ワイヤの価格高騰(金属需要と円安 – 開発時の二倍以上に上昇)

これらの課題を踏まえ、いっそ、すべてをプリント基板で作ることを検討しました。そうすればバラツキは生じません。

2/3λヘンテナではすべてをプリント基板にしなったのは、サイズと価格のバランスです。格安で製造できるプリント基板はサイズが100x100mmという制限があります。これを超えると、一気に高額になります。2/3λヘンテナでは横幅が約180mmであり、この制限を超えてしまいます。そのため、エレメント自体はワイヤにしました。

しかし、上にも書いたように、金属需要の高まりと円安の影響でワイヤ(スズメッキ線)の価格が二倍以上になってしまいました。ここまで高くなると大きなサイズのプリント基板との価格差がだいぶ縮まります。価格面ではまだワイヤのほうが安価ですが、その他のメリットも勘案し、エレメントすべてをプリント版化する方向にしました。

2/3λヘンテナとの比較

2/3λヘンテナを作っても良かったのですが、同じものを作るのも面白くないので、ツインデルタループアンテナにしました。2/3λヘンテナもついデルタループもつまるところ1λループを二つ接続した格好です。したがって、特性もかなり似通っています。下はMMANAによる自由空間でのシミュレーション結果です。

  • 2/3λヘンテナ
  • ツインデルタループ

両者の主だった違いをまとめます。

2/3λヘンテナツインデルタループ
ゲイン5.87dBi6.48dBi
SWR < 1.5約50MHz幅約116MHz幅
ビームパターンサイドの切れが甘いサイドの切れが鋭い
水平成分多少ありほぼ皆無

2/3λヘンテナは帯域が広いと思っていたのですが、ツインデルタループのほうがもっと広いことがわかったことが個人的に驚いた点です(1200MHz帯のアマチュアバンドの帯域は40MHz幅)。2/3λヘンテナのサイドの切れが甘いのは、サイドからの信号も受けられるともいえます(一概に欠点というわけではない)。いずれにしても、やはりかなり似通っており、大きな差はないと思います。

試作

プリント基板化する場合、プリント基板自体の誘電率が問題になります。MMANAではそうした点を考慮したシミュレーションは(おそらく)できませんので、誘電率の影響をできるだけ小さくすることが望ましいです。また、ガラスエポキシ基板は結構重いので、それも考慮してエレメント部以外はすべて抜くのが良いと思います。しかし、そうすると強度面が不安ですので、今回は大小多数の丸で肉抜きしました。

その他、試作時の詳しい話は以下の記事をご覧ください。

特性

今回は都合により、緑とオレンジの二色で作りました。

LiteVNAで測定した結果が以下です。黃: SWR(0.1/div)、青: レジスタンス(10Ω/div)、赤: リアクタンス(10Ω/div)、緑: スミスチャート。マーカ1と2がバンドエッジ、3がSWRがほぼ最低のポイントです。

  • オレンジ

二つで特性が多少異なっていますが、色の差というよりも個体差ではないかと思います。いずれにしても、どちらもバンド内SWRは1.2以下です。

念のための屋外での測定でもほぼ同じ傾向です。

実際の運用では、DJ-G7の付属ホイップでかろうじて聞こえる局がこのツインデルタループアンテナではS3位まで振れました。緑とオレンジの差はなさそうです(違いがわからない)。また、2/3λヘンテナも同じと言える結果でした。いずれにしても、運用実績が少ないので参考程度で。


その後、追加で6セット組立てて特性をチェックしてみました。最も悪いものでもバンド内SWRは1.3以内でした。詳細はこちらをご覧ください。

製作編

部品表

部品名詳細等
基板(アンテナエレメント)専用品
コネクタSMAメス
同軸ケーブルセミリジッド、SMA オス-オス、約100mm

組立て

組み立てる前に、基板の端面をヤスリがけしておくと良いと思います。丸穴の内側もあるので、紙ヤスリが良いかもしれません。

組立てと言っても、コネクタを一つハンダ付けするだけです。基板の裏表はありません(同一です)。

注意点は、芯線のランドには裏表導通のためにスルーホールにしていますので、ハンダを流しすぎると裏に全部出てしまうことです。必要以上にハンダを流し込まないよう気をつけてください。

また、この部分に接着剤等を盛らないでください。その誘電率の影響で特性が大きく変ってしまいます。

調整箇所はありませんから、このまま使えます。

頒布

【注意事項】

  • 部品の調達の都合上、上の写真とは異なる場合があります。
  • 資源の有効活用のため、梱包材は再利用することがあります。ご了承ください。
  • 仕様や頒布価格は予告なく変更することがあります。
  • 本機の組立てや使用による怪我・事故等には責任を負いません。

【梱包】

同軸ケーブルとコネクタはポリ袋に入れ、クッションを兼ねてクシャクシャな状態で入れておきます(完成品の場合は同軸ケーブルだけ)。クシャクシャなのでゴミのように見えてしまうかもしれませんが、捨てないよう注意してください(梱包方法を色々考えてみましたが、簡単にできるものとしてはこれが最も良さそうです)。触ればわかるとは思いますが念のため。

【色】

初回限定でオレンジも用意しています。 ※終了しました

【キット/完成品】

今回は完成品も用意しました。詳細はこちらをご覧ください。

【価格】

  • 頒布価格
    • キット: 1200円
    • 完成品: 1500円
  • 送料: 230円
  • 支払い方法: 銀行振込

【申込みフォーム】

※これは申込み専用フォームです。申込み以外(問合せ等)には使用できません。

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    キット完成品

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