RT3SでAPRSをやってみようと思うが、そもそもAPRSについてほとんど知らない。知っていることと言えば、APRSという名称と、GPSを使って移動経路を地図にマッピングできるらしいということくらい。
ということで、まずは、APRSとはなんぞやというあたりから生成AIを相手に勉強してみる。本当は一問一答式に回答してもらったものをここに載せようと思ったのだけど、あまりにひどい文章なので、何度かやりと知りしてわかったことを記していく。
結論を先に書いておくと、RT3Sはメーカ純正のファームウェアではAPRSには非対応。ファームウェアをOpenGD77に入れ替えればできる。ただし、できるのはビーコンの垂れ流しだけ。

この図も生成AIに作らせた。イマイチだとは思うけれど、ここにたどり着くまでに何度作り直させたか…。
APRSとは?
APRSは、アマチュア無線で位置や短いテキストなどを共有する仕組みです。自局や仲間の位置を地図に表示し、簡単なメッセージや気象・テレメトリのデータをやり取りできます。
基本の流れは、無線でAX.25パケットを送信し、近くのIGate(無線からインターネットへの橋渡し局)が受信してAPRS-ISへ転送し、aprs.fiなどの地図サイトで可視化する、というものです。
IGateに直接届かなくても、デジピータが同じ周波数でパケットを中継して到達範囲を広げてくれます。デジピータとIGateは同一のAPRS運用周波数で動作するため、送信側が周波数を切り替える必要はありません。
IGateやAPRS-ISとはなんですか?
IGate(Internet Gateway)
無線で受信したAPRSのAX.25パケットをインターネットのAPRS-ISへ転送し、条件を満たす場合はAPRS-IS側のメッセージを無線へ再送する橋渡し局です。地域の電波圏とネットワークをつなげることで、近傍の電波で届いた情報を世界規模で可視化・配信できるようにします。
APRS-IS(APRS Internet Service)
世界中のIGateから集まるAPRSデータを保持・配信する分散サーバ網です。各種クライアントや地図サイトはAPRS-ISへ接続して位置・メッセージ・気象などを閲覧します。細かなルーティングというより、各IGateの「直近受信情報」に基づいて必要地域へデータが行き渡る設計で、双方が最寄りのIGateに届けば遠距離間でもメッセージが往復できます。
APRSを始めるのに必要なものは?
最低限は「免許+周波数に合った無線機+位置情報+TNC(内蔵/外付け/ソフト)+アンテナ・電源」です。地図に載せたいなら、地域のIGateが届く範囲で運用すればOKです。
必須(ローカルRFで始める)
- アマチュア無線の免許・局免許(運用バンド/出力に適合)
- 無線機(APRS内蔵機 or 一般機)
- 位置情報ソース(内蔵GPS、外付けGPS、手入力でも可)
- TNC相当(方式いずれか)
- 内蔵TNC搭載トランシーバ(例: 一部のYaesu/Kenwood機)
- 外付けTNC/トラッカー(KISS対応など)
- ソフトTNC(PC/スマホ+オーディオIFでAFSK 1200bps)
- アンテナと電源(移動/据置の運用形態に合うもの)
あると便利(地図掲載や運用改善)
- IGate圏での運用(地域のIGateに届けばaprs.fiに載る)
- 適切なデジパス設定(日本ではWIDE1-1推奨など、混雑抑制の地域指針に従う)
- クライアント/アプリ(aprs.fi等の閲覧、設定用ソフト、ロギング)
始め方(最短手順)
- 免許条件を確認 → 無線機のAPRSモデム設定(1200bps/9600bps)と自局コールサイン/SSIDを登録 → ビーコン間隔とデジパスを地域推奨に設定 → 運用周波数に合わせて送信 → aprs.fiで自局が見えるか確認(IGate到達の目安)
補足
- 内蔵APRS機なら配線が最小で立ち上がりが速い一方、一般機+外付け/ソフトTNCは柔軟だが初期設定が増えます。
- 地域ごとに運用周波数や推奨デジパスが異なるため、ローカルのガイドに従うとトラブルが減ります。
RT3SでAPRSを行うには?
RT3SでAPRSを行う方法は次の2通りです。どちらも送信だけで、受信デコードやメッセージ受信表示はできません。
DMRブリッジ方式
RT3SのGPS位置をDMRの所定トークグループへ送信し、DMRネットワーク(例: BrandMeister)がAPRS-ISへ橋渡しする方式。
現状の日本ではアナログAPRSのような広域RF中継網は整っておらず、対応DMRリピータ/ホットスポットが届く範囲でのみ利用できます(諸外国の状況は不明)。
OpenGD77の採用
RT3SのファームウェアをOpenGD77に入れ替え、AFSK 1200bpsでAPRSビーコンをRF送信する方式。無線機単体で通常のIGateに載せられますが、受信デコード・画面表示は未対応です。


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