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CG-3000のノイズ対策 – 制御部をシールド

CG-3000からのノイズが2m FMのメイン(145.00MHz)に入る件、これまでの対策である程度は収まっていた。

CG-3000のノイズ対策 - パスコンを追加してみた
CG-3000からのノイズが2m FMメイン(145.00 MHz)に入る件の続き。最初の話はこちらの記事。 この対策で効果はあったのだけど、日によって(CG-3000のチューニング状態によって?)は、まだノイズが入ることがある。2mの無線...

しかし、それから日が経つに連れ(?)再び悪化。以前より悪くなり、Sメータで2を超えるようなことも。そう言う状態では、当然、スケルチを一番深くしてもスケルチは開いてしまう。

このままじゃどうしようもないので、再対策。まずは、以前、間違えていたパスコンC47の強化。ここはリードタイプのコンデサを付けるうまい場所が見つからなかったので、C47に0.1µFのチップコンを二階建てした。

変化なし。期待はしていなかったけど…。

さて、ここからが本番。ノイズは制御部の1チップマイコンや周辺から発生していることはわかっている。しかも、ここには、シールドボックスを付けてくれと言わんばかりのGNDパターンが露出しており、ネジ止め用の穴まで開いている。下は、ICに銅箔テープを貼る前の写真。細長い二本のGNDパターンが見える。

実際、画像検索してみると、ボックスが付いているものも見つかった(前の記事で、その旨、JN1XNIさんからもコメントいただいてもいる)。以前のロットには付いていたのか、ユーザが付けたのかまでは分からないが。

ということで、シールドボックスを付けてみる。と言っても、本格的に金属で箱を作るのは大変なので、ボール紙で箱を作って、銅箔テープを貼る(正確には、厚紙ボックスの組み立てに銅箔テープを使った)。また、どのみち基板を取り外さないとシールドボックスをネジ止めできないので、裏もシールド対策する。

まずは、基板を取り外したところ。

アンテナ線につながるハンダを外した。太い線ということもあり、表からコテを当てたくらいでは外せなかった。基板とケースの隙間にコテを差し込んで裏から温めてようやく外れた。ケースを溶かさない要注意。

続いて、裏面にシールド板を付けた状態。

ボール紙の左右の端にまでは銅箔テープを貼っていないので、下地の色が見える。GNDパターンに当たる方(この写真で上端)は銅箔テープを折返して裏にまで貼っている。

表側。写真ではわかりづらいが、箱状になっている。高さは1cm弱。こちらも、GNDパターンに触れる方には銅箔テープを裏側にまで回している。

なお、ネジ止めの穴は四ヶ所あったが、丁度その一つの近くに後付のような部品があり、ネジを取り付けるのは無理そうだったので、ネジ止めは三ヶ所にした。

後は、元通り、アンテナ線をハンダ付けして、基板をネジ止めしてお終い。ただ、あーだこーだやっているうちに、同軸からの芯線が基板に入っているところが切れてしまったため、そこも補修。

さて、効果の程だけど、これは効いた。完全にはゼロにはならなかったけど、2mの無線機のSメータがピクッとわずかに反応する程度に収まった。

これにて一件落着。のはずなのだけど、別のトラブルが発生。

SWRが高い状態では、TS-690のプロテクトが働いて送信出力が低く抑えられる。それでも、これまではCG-3000のチューニングが行われる程度にはパワーが出ていた。しかし、今の状態では、その限界値付近まで落ちているようだ。そのため、チューニングが行われたり、行われなかったりしてしまう。CG-3000の電源を入れ直したり、バンドを移ってみたりして、だましだましなんとかチューニングさせている。操作性が非常に悪くなった。

果たして、これがシールドボックスによる影響か(考えにくいが)、もしかしたら作業中にCG-3000を故障させてしまったか、あるいはTS-690に何らかのトラブルが起きているのか。TS-690のSWRプロテクタをちょっと甘く調整するのが簡単そうだけど、そんなことができるのか?課題は尽きない…。


続き

CG-3000のノイズ対策 – シールドボックスの改良
前回までのお話: CG-3000の制御部をシールドしたら2m FMメインへのノイズが抑えられたものの、CG-3000のチューニングがされにくくなってしまった。 だましだまし使っていたけど、なかなかチューニングせず、ものすごく効率が悪い。とい...

コメント

  1. JN1XNI より:

    こんにちは。力作で(笑)

    効果は確認できたようですね! 良かったです。
    今回裏側のパターンも撮影されているのでジックリ見させてもらいました。
    やはり2層板のようです。

    気になる所が2点。

    1点目はGNDパターンがアンテナになっている可能性があります。
    部品面右側のリレー近くのGNDパターンですが、
    せっかく裏面にGNDがあるのにビアで繋がっていません。
    これではパターンがアンテナになってしまいます。
    どんなに部品近くにパスコンを入れても効果はありません。

    2点目はデジタル回路のパターン設計が。。。?です。
    通常デジタル回路のパターンは、部品面が上下方向の配線なら
    裏面は左右と言った具合に表裏でクロスさせ、
    信号線同士が表裏で平行にならないように設計します。
    しかしこの基板はそんなのお構いなしに配線されています。
    これではパターン間で誘導してしまい不要輻射の原因になります。

    ビアを沢山入れると生板のコストアップになりますから、
    コスト優先で設計されたのかもしれません。
    一部の部品を90度ずらして配置しているのは、
    ビアを少なく配線するための対策?(笑)かもしれませんね。

    シールド方法ですが、別の方法も検討してみてはいかがでしょうか。
    例えばケースの内側に銅箔を貼ってGNDに落とし、
    全体をシールドしても効果はありそうです。

    あとは邪道ですが、シールド対策ではなくメインクロックの周波数をを変えてしまい、
    145Mの不要輻射の周波数をずらしてしまうとか。。。

    チューニングが取れない件、困りましたね。
    原因追求するなら、まずは元に戻すしかないと思います。
    めんどくさいですけどね(笑)

    健闘を祈ります!

    • jh4vaj より:

      当初からあのブロックのシールドは考えてはいたのですが、金属加工が面倒で避けていました。が、ふと、「ボール紙に銅箔テープでいいじゃん」と思いつき、実行に至りました。クロック周波数の変更も思いついてはいたのですが、そのへんは余り手を入れたくないですし、根治方向ではないので優先順位は下ですね。

      パターン設計については、色々と問題がありそうですね。プロの仕事とはいえないようで。

      ケース全体のシールドは考えていませんでした。ATUまで含めてアンテナの一部だと考えると、それをシールドしていいのかどうか、判断できません。面積が広すぎて、銅箔テープでの対応は大変だというのもありますし。

      今回の対応で終了だと思っていたので、チューニング不良は痛いです。面倒なので、もう二度と開けたくなかったのに^^;

    • jh4vaj より:

      ビアですが、よく見たらありました。非常に小さなものが使われていました。あまり多くはありませんが。基板裏面の拡大写真を付けておきます。