ステレオミニアンプSAAP02関連でちょっと考えてみた。
普段の音量は何dB?
騒音関係を検索すると、静かな室内は◯dB、電車内は◯dBなどという情報はいくらでも見つかる。そうなのかと思いつつも、実際に自分が音楽を聴いているときの音量を知らないと意味がない。
測定器
かと言っても、騒音計などは持っていない。でも、スマートフォンのアプリならいろんな測定器があるので、騒音計もあるだろうと思って探すと思ったとおりたくさんある。いくつか試した中で、Sonic Tools SVMというiPhoneのアプリが使い勝手が良い感じだったので、これを使って進める。
これで測定した屋内の騒音状況(暗騒音というのかな?)。つまり、音楽など鳴らしていない状況。
周波数ごとの音量をリアルタイムで表示してくれる。背景の緑はピーク値。一番高いピークで40dB位。
実効値表示も可能。この表示だと平均で21.0dB。
ただし、校正された測定器ではないし、そもそも測定器として作られている装置ではないので、値は参考。
テレビの音量
まず、比較対象としてテレビを普通に見ているときの音量を測定。
これはニュース番組。ピークで60dBをちょっと超えるくらい。
続いてバラエティー番組。こちらのほうが賑やかなので全体的なレベルは高いが、ピーク値はこちらも60dBを超えるくらい。全体的な騒々しさとピーク値は別だということがわかる。
音楽の音量
今度は実際に音楽を聴いているときの音量。
まずは、そこそこの音量(どちらかというとやや大きめだと思う)のとき。ピークで70dBに届くかどうかというところ。
続いて、結構大きめの音量。窓を開けていると近所迷惑と言われるかもしれないくらい(当然、窓は閉めている)。ピークで80dBをちょっと超えているところがある。
これも何種類かの音楽で試してみたが、小編成バンドでもビッグバンドでもピークの音量はさほど変らなかった(全体的な音圧はぜんぜん違う(実効値も測定してみたら面白かったかなと今さらながら))。
アンプの出力電力を推定
上の測定結果を元に、アンプの出力電力を推定してみる。
このときに使ったスピーカ(というか、常用のスピーカ)は、カタログスペックでは91dB/W/m。これは、1Wの電力を入れたときに1mの距離で91dBの音量になることを表す。
音源と距離の関係は、距離が2倍になると-6dB、4倍だと-12dB。測定した場所はスピーカから約3mのところ。この距離だと約-9.5dB(-20 * log(3))。
スピーカ自体が91dB/W/mで、2chなので+3dBの94/dB/m。距離による減衰を考慮すると、1Wを入力すると94 – 9.5 = 84.5[dB]。上の測定結果だと大音量で80dBをちょっと超えるくらいだったので、入力電力は1Wよりは少ない。
電力が半分になれば-3dBだから、0.5Wだと81.5dBになる。ちょうどこれくらいということだろう。
なお、距離と音量の関係は反射がない状態。実際には壁や床・天井からの反射があるので、上の計算値よりも減衰量は小さいはず。そうすると、アンプの出力電力はもっと小さいということになる。
ということで、SAAP01やSAAP02は片chあたり1Wという小さなアンプだけど、普通に音楽を聴くには充分な音量が得られる。
ただし、スピーカの能率が低い場合はアンプの電力はもっと必要。例えば85dB/W/mの場合、2chで88dB/W/mで、距離3mなら1Wで88 – 9.5 = 78.5dBであり、80dBに届かない。とはいえ、80dB超えるのはかなりの音量なので、そこまでの大音量を出さなければ問題ないだろう。また、スピーカとの距離や部屋の広さ天井の高さも影響してくる。
それと、最初にも書いたように、この測定アプリの値をどこまで信用していいのかというものある。
ま、目安ということで。
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