PR

CQ誌の「受信ノイズ対策」特集

買い置きしてあった、CQ誌2017年2月号をようやく読んだ。目当ては特集の「アマチュア無線の受信ノイズ対策を考える」。

最初の「都市雑音の正体と対策テクニック」はいかに現代社会がノイズだらけなのがよく分かる。たしかに、昔、田舎にいたときは、ときどき通りかかるバイクのイグニッションノイズくらいだったもんなぁ。あ、隣の家が灯油のボイラを動かしたときもノイズが入ってたっけ。

この中で対策の一つとして取り上げられていたノイズキャンセラMFJ-1026が興味深い。近所で発生するノイズを受信用アンテナで捉えて、本来のアンテナで捉えたものと位相反転して合成してノイズをキャンセルするというもの。原理的には、ノイズキャンセリングヘッドフォンと同じ。これは、上手くはまれば相当な効果が期待できそう。

国内では、ラジオパーツジャパンと日本通信エレクトロニックが扱っているようだ。

MFJ-1026 ノイズキャンセラー
http://www.radio-part.com/ca205/155/
https://www.jacom.com/e-shop/5/5_12.html

アマゾンにもMFJ-1026はあった。並行輸入だろう。

直販なら、$199.95。

Access denied

でも、送料がわからん…。

しかし、それはそれとして、記事の背景に写真を使うのは止めて欲しい。ファッション誌じゃあるまいし。非常に読みづらい。

それともう一つ興味深かったのが「太陽光発電の不要輻射問題の現状」という記事。太陽光発電システムのパワーコンディショナというものがいかにノイズを発しているかがわかる。直流を交流化するためにスイッチングをやっているわけだから、そりゃノイズが出るだろう。

記事の著者の隣地に四軒の建売住宅ができ、それらが太陽光発電システムを備えているため、HF帯で常時S9レベルのノイズだそうだ。建設・施工業者から太陽光発電システム業者まで巻き込んで対策を試みたようだが、結局は業者の不誠実な対応で放置状態のようだ。企業相手の訴訟だと勝ち目はなさそうだし。法整備が必要だろう。

ところで、このソーラーシステムのノイズに対しては、例のノイズキャンセラは使えないのだろうか?せっかくの特集記事なので、そのあたりも試して欲しかった。もし充分な効果があるなら、訴訟も起こさないで済むだろうし。

コメント

  1. JN1XNI より:

    こんにちは。「受信ノイズ対策」特集 、私もやっと先週読破したばかりです(^_^;

    ソーラー発電は私の家の近所にも20m先と50m先に1件ずつあり、50m先の家にアンテナを向けると144MHzだけノイズレベルが極端に上がります。私の再開局よりも先にソーラーが設置されていたので諦めています。20m先は某電機メーカーの注文住宅。こちらは全く問題ありません。助かりました。

    確かにHFのノイズは昔に比べると多いですね。ただ先日面白い体験をしました。結論を先に言えばコモンモードノイズです。

    ノイズが多いなぁと思いながらも送信に対するコモンモード対策もしなきゃなと思い、
    FT240#43に3D-2VをW1JR巻きにしてHB9CVとV-DPの給電部に入れてみたところノイズが激減です。

    対策前はRIGの10dBのプリアンプを入れるとS7前後振ります。プリアンプオフでもS3前後振っていました。しかし対策後はプリアンプオンでもS2前後、プリアンプオフではS1で全く振らなくなりました。初めは、ん?フィルターでロスしてる?と思ったほどでした。

    現在はRIG側にも同じフィルターを作成し入れています。ただRIG側はあまりノイズに対しては効果が無く送信時のコモンモード対策と考えています。

    50Mと144Mにはパッチンコア15~20個をRIG側と直下プリの入力にそれぞれ入れてみましたがS1つ下がる程度であまり効果は無かったです。

    住宅地ではHFのコモンモードノイズが多いんでしょうかね?
    もしノイズが多いようならコモンモードフィルター試されてみてください。

    • jh4vaj より:

      情報ありがとうございます。

      都市型ノイズの多くはコモンモードノイズであることがCQ誌の特集にもありましたね。そのわりには、コモンモードチョークの活用に関してほどんど記載がないのが、考えてみれば不思議です。

      こちらの実情は、何と「まだアンテナを上げていない」です^^; 無線を再開しようと思ってそろそろ一年になろうと言うのに、ほとんど「やるやる詐欺」状態です。とは言え、少しずつ準備をやっていて、必要なものが一通り揃ったので、いよいよ設置しようという段階です。

      今予定しているのは、ロングワイヤで、元々、給電点にはCMCを入れる予定でした。FT24-43にRG58A/UをW1JR巻で19回巻きました。3D-2Vの外形が5.5mmであるのに対して、RG58A/Uは5.0mmなので、その分多く巻けました。この巻数なら、1.9MHzまで行けそうです。送信用の対策のつもりでしたが、受信用でも効果があるのならありがたいです。

      それから、今現在はSDRで受信していまして、試しにこれの入り口のところで有り合せのパッチンコアに四回ほど巻いてみたところ、全体的なノイズレベルがSメータで半目盛りくらい下がることが確認できました。

      • JN1XNI より:

        なるほど。ぬかりないですね!
        確かにチョークに関しては、あまり情報がありませんね。
        私は先人方のブログを読み漁りました(^^)
        が、しかし。正直ここまで効果があるとは驚きです。

        むか~しむかしコモンモードなんて知らない頃、いやそんな情報なんて無かった頃、たった10WでもアンプIだのTVIだのご近所に迷惑をかけていました。当時はLPFを入れる、アースを取るくらいしか情報がなく難儀したもんでした。

        思い出しましたが梅雨時のじめじめした時なんか10Wで送信したままRigの金属部分に触れるとピリピリしたもんです。
        あれ、コモンモード電流だったんですよね( ̄ー ̄)
        そりゃあご近所に迷惑かけてる訳です。

        RG58A/Uは私も考えましたが、とりあえず3D-2Vで作ってみて効果を確認した次第です。思いの外効果があったのでそのまま続行となりました。パッチンコア四回で効果が確認できたという事はW1JR19回巻では十分効果を確認できそうですね。

        都会だとやはり送信に気を使いますね。今はまだ50W運用ですがQROに向けて電源やアースにもチョークを入れていこうと考えています。

        無線再開は慌てずマイペースで良いんじゃないですか?
        あれもこれもクリアしてしまったらまたQRTしそうです。
        私も少しずつグレードアップしております。

        • jh4vaj より:

          私の最初の開局当時は40年ほど前ですが、そのことはコモンモードなんて聞いたことがなかったです。当時は雑誌や書籍を読みまくっていたので、そういうのに出ていればまったく気づかなかったということはないと思うのですが。少なくとも、CQ誌の特集なんかで取り上げられるほどメジャーではなかったですよね。当時は、幸いTVIなどは起きなかったのでLPFすら入れていませんでした^^;

          それから、RG58A/Uを使ったのは、さほど大きな理由はありません。海外通販で安いコネクタを買ったので、なんとなく3DではなくRG58にしてみたというだけのこと。FT240-43に巻いてみたらたくさん巻けたので、「あれ?ひょっとして3Dより細いの?」と思って調べて初めて知りました。

  2. JN1XNI より:

    やはりそうですよね。
    私も当時コモンモードなんて聞いた事・見た事もありませんでした。当時知っていればどれだけ楽だったか(^_^;

    もう一つ効果があるのを書き忘れました。
    コモンモードノイズが無くなった事によりRigに搭載されているNBやDNRの効きがすこぶる良くなります。Rigのノイズ除去機能はノーマルモードノイズに対して設計されていると思うので当然と言えば当然なのでしょうがチョット感動的です。

    • jh4vaj より:

      例えば、研究者レベルでは知られていたのかもしれません。でも、アマチュアの電波障害対策や受信ノイズ対策としては、聞かなかったですよね。未だに試験問題には出ませんし。

      また、仮に当時話題になっていたとしても、トロイダルコアってものすごく高価だったように思うので、気軽に試してみるのは難しかったかも。ま、今でも高いですけどね^^;

      NBに関しては、なるほどです。コモンモードノイズの対策をしていない状態では、NBなどでノーマルモードのノイズが低減できても、コモンモードノイズが大きくて、ノーマルモードノイズの減少はマクスされてしまうでしょうね。 

  3. JF3NEP より:

    通りすがりの者で失礼します。
    当方もノイズ対策で四苦八苦しています。主に夜間のJT65をやっているのですが、ほぼ一定間隔でノイズが入り(7MhzではS9もざら)、はじめはエアコンを疑ってたのですが、どうも違うような、2件となりと道を挟んで前の家に太陽光発電があります。
    釣竿アンテナ+ATUで運用しているため、ノイズには弱いでしょうが・・
    そこでMFJ-1026を導入しています。
    結論から言いますと、3.5、7MHzではインバーターノイズは消えます。
    だからと言ってSが振らなくなるわけではありません。
    振らなくもできるのですが、本来の受信感度を低下させることになるので妥協点が必要です。
    S9のインバーターノイズで微弱なJT65信号が突然消されます。
    1026起動でインバーターノイズを消したら信号は浮き上がってきます。
    ただその時でもS6程度のなんらかの外来ノイズは入っています。
    本当にノイズで信号が消される場合は非常に有用だと思います。
    ただ目的の信号が聞こえてるなら、少なからず受信感度を低下させるわけですから、ONにする必要は無いと思います。

    同軸、他に50個無名のパッチンコアを入れてますが、残念ながらインバーターノイズと思われるノイズは消せてません。

    • jh4vaj より:

      コメントありがとうございます。実際の使用者さんからの情報は貴重です。
      何にせよ、「魔法の機械」とはいかないでしょうね。ただ、想像していたよりも使いこなしが難しそうに感じました。
      JT65の場合、信号の強さだけでなくS/N比がデコードに対して重要なようですから、多少信号レベルが落ちたとしても、ノイズが低減されるのは効果があるのではないでしょうか?
      私も、いよいよJT65を実際に始めようと思っていますので、信号が見えましたらよろしくお願いします。