WSJT-X 2.1では新しいプロトコル「FT4」が実装されるらしい。WSJT-Xの公式ページで文章が公開されている(一番下のところ)。
日本語版もある。
https://physics.princeton.edu/pulsar/k1jt/FT4_Protocol_jp.pd…
これによれば、FT4はコンテスト用のモードであり、FT8よりも2.5倍速いとのこと。
- 送受切替: 6秒
- 送信時間: 4.48秒
- 占有周波数帯域: 90Hz
- デコード率50%スレッショルド感度: S/N=-16.4dB(-18dB以上に上げることも可能)
こういう記述がある。
WSJT-X 2.1.0のベータ版を使って、決められた時刻で送信受信を開始しない非同期方式について、その適否をテストしました。テストの結果、同期方式が極めて有利であることを確認しました。送信を規定時刻に開始し終了することによって、ずっと多くの受信信号をデコードできることがわかりました。特に、それぞれの局が半分送信半分受信になるようなコンテスト時に、有効であることがわかりました。通信工学的観点からも同期式を採用することで、チャネル容量を増やすことができます。
ということは、おそらく、これまで以上に正確に時計を合せる必要がありそう。
下の画像は、公式文書からのキャプチャ。

今後のスケジュールは、4月22日にWSJT-X 2.1.0-rc5を公開、6月7月15日に2.1.0正式版公開の予定。
※日本語版のドキュメントでは6月15日になっているけれど、原著はJuly 15。
FT4はFT8に取って代わるという性格のものではなさそう。
以下、FT4に関しての情報。
Dr. Taylor – FT8 & Beyond: FT4 – Finale, this mode is 3x Faster than FT8

FT4が発表される - JA6VQA 日々新たに

https://blog.goo.ne.jp/ja6vqa/e/76ba9d96d1cc4f4571b7f11b4ff0e13e
コンテスト用に特化されたFT4の詳細が発表さてました。詳しくはここを参照ください。これはまさしくRTTYに取って代わるものでしょう。RTTYよりー10db弱い信号をデコードでき、時間的にはほぼ同じときてはRTTYに勝ち目はないでしょう。送信シーケンスは12.64秒、これはFT8の2.5倍。先日経験したFT8のコンテストでの間延びしたやり取りで、もう2度とFT8のコンテストには参加しようとは思わないと決めました。4月29日にWSJT-X2.1.0rc05としてダウンロードできるそうで、5月に2回の試験運用、6月に必要であればもう1回の試験運用を経て7...

koitoyaki.com

FT4モードの凄まじい破壊力とVP6Rペディにおける超爆速レートF/Hについて | JF2IWL
https://koitoyaki.com/jf2iwl/jf2iwl-2019-04-25/
なんでも聞くところによりますとFT4モードはコンテスト専用に開発された、FT8よりもS/Nが劣るモノなのでふつうのDXには不要不急なぞと寝言をこいておられる御仁も居られるようですがそうではない、 またしてもわかっちゃいねえのかしら? FT4についてのK1JT御大ご自身のプレゼンを拝見しますと、
【追加情報】

www.jq1msq.tokyo

https://www.jq1msq.tokyo/2019/05/ft4.html
予定通りテスト版が出ていた。今回は、Windows用のバイナリは64bit版も用意されていた。
WSJT-X 2.1.0-rc5も、正...