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FT4を受信してみる(WSJT-X 2.1.0-rc5の周波数の設定)

FT4をワッチしてみたい

WSJT-Xの新モード「FT4」。コンテスト用だと思ってたら、普通のQSOでも使われているらしい。ということで、ワッチだけでもしてみよう。

WSJT-X 2.1.0-rc5をインストールしてModeFT4にすれば、一応、FT4にはなる。しかし、こんなふうに周波数が赤表示される。

これは、おそらく、FT4は別の周波数で運用されており、その設定が入っていないということだろう。それなら、WSJT-Xの周波数の設定をリセットすれば、FT4を含む現在の標準周波数が設定されるだろう。

FT4の周波数(QRG)を設定する

現状を保存

単純にリセットするだけでもいいのだけど、日本国内向けの周波数(3.531MHzや7.041MHzなど)を再設定しなきゃいけなくなる。なので、まずは、現状のものを保存しておく。

「Settings」の「Frequencies」を開く。

ここで、保存方法は二つ。

  1. すべての周波数を保存
  2. 選択した周波数だけを保存

自分が設定した周波数(国内通信用)だけを保存すればいいので、後者の方法で(他は、標準の周波数を使う)。そのためには、保存したい周波数を選択する(マウスの左ボタンをクリック。複数選択するには、Ctrlキーを押しながらクリック)。

保存すべき周波数を設定し終えたら、マウスの右ボタンをクリック。

「Save as …」を選択。そうすると、以下のウィンドウが出る。

事前に選択した周波数だけを保存するなら「Yes」ボタン、(選択に関係なく)全周波数を保存するなら「No」ボタン。ここでは、上に書いたように選択したものだけを保存したいので、「Yes」ボタンを押す。ファイル名を付けるよう促されるので、適当な名前を付けて保存する。

標準周波数の読込み

FT4の周波数をロードする目的で、周波数設定をリセットする。そのために、マウスの右ボタンをクリック。

「Reset」を選択。

これで、すべての標準周波数が設定された。「FT4」の周波数が入っていることが確認できる。

国内周波数の設定

先程保存しておいた国内向けの周波数を読み込む。

再度、マウスの右ボタンをクリック。

「Merge …」を選択し、先程保存しておいたファイルを指定する。

無事、読み込まれた。

なお、くれぐれも「Merge …」を選択すること。「Load …」だと、標準のものが消えて、読み込んだものだけになってしまう。まぁ、間違えてしまったら、もう一度「Reset」すればいいだけではあるが。

FT4をワッチする

FT8からFT4に切り替えてウォータフォールを見ると、短時間で送受を切り換えていることがよく分かる。

そして、こちらが実際に受信した様子。

まだ運用局は少なく実験的かもしれないけれど、実際に使われていることがわかった。FT4はコンテスト用みたいなのでしばらく放置しておこうかと思ったけど、実際に使われているとなれば、早めに変更届を出して運用できるようにしてこうかな。

コメント

  1. JH4AWD より:

    面白そうになってきたので使う使わないは別にして変更申請出しました。
    まあ、どちらかというとFT8の8-FSKから8-GFSKへの変更が主ですが。
    それにしてもアプリ変えるだけで出来てしまう変更にいちいち変更申請出さないといけない今のシステム、何とかなりませんかねぇ。

    • jh4vaj より:

      私も届出を出してみました。金曜日にようやく「審査中」になったところです。
      方式ですが、8GFSKではなくて、4GFSKではないでしょうか?

      • JH4AWD より:

        2.1.0からFT8もFSKからGFSKに変わってるようですよ。
        FT8→8GFSK FT4→4GFSK
        メーリングリストを覗いてみたら
        We have changed the FT8 modulation in v2.1.0 to GFSK like the FT4 scheme.
        と書いてあります。
        https://groups.io/g/rttydigital/message/530
        FSKとGFSKは互換があるようで、2.1.0でもFSKと交信できるとの事。

        • jh4vaj より:

          なんと、そう言うことですか!FT4のドキュメントにはそこまでは記載がないですよね(FT8の話なので当然かも知れませんが)。

          そうすると、FT8は8FSKと8GFSKの両方で届出した方が良さそうですね(WSJT-X 2.0.xを使うことも想定して)。また、変更届出が終了していない時点ではWSJT-X 2.1.0-rcxでのFT8の運用は避けるべきなように思えてきました。

          やはり、2.1.0の正式版が出るのを待つのが良いように思います。ドキュメントも出てくるでしょうし。

          一番良いのは、おっしゃるように、今の免許制度をどうにかしてくれることだと思います。なにしろ、占有帯域などはSSBの範囲内なわけですし、符号化方式も明らかですから、それ以上のことは問われないようにして欲しいですね。

          • JH4AWD より:

            仰る通り!!
            正式リリースされて何も知らないユーザーが使用開始すると皆さん違法って・・
            オーディオラインにローパス入れたような物なのに違法なんてナンセンスですよね。何かしら当局の見解が出るのでは?
            私はとりあえずGFSKとは何ぞや?を簡単に記述しFT8(1)は8-FSK、FT8(2)は8-GFSKの諸元を書いて、アプリのバージョンで切り替えと注釈つけておきました。

          • JH4AWD より:

            あえて古い所へのコメントです。
            リグが1台増えたのでデジタルモードを追加するために変更届を書きかけてから総通に電話で質問をしてみたところ、大変良いことを教えてもらいました。
            無線局事項書の備考欄に「デジタルモードの為の附属装置(PC)を接続」とだけ書いて変更届を出せば、それ以降新しいモードが追加されても電波形式が許可された一括コードに含まれていれば届け出の必要ないそうです。
            また、送信機ごとの届けも必要なくてどの送信機にPCつないでもOK。
            送信機系統図、附属装置諸元表も要りませんでした。
            ただ、現在デジタルモードが許可されていても1度この手続をやっておかないといけないようですね。
            申請が嫌いな私には朗報でした。

          • jh4vaj より:

            そうですね。簡単になりましたね。それについては、この方のブログが詳しいです。

            https://7k1bib.wordpress.com/2020/04/21/kanwa2020-activated/

            私もブログで少し触れています。

            https://www.jh4vaj.com/archives/17396

            次回変更を行う際には、諸元表を整理しようと思っています。

  2. JH4AWD より:

    FT4で交信してみましたが時刻合わせが非常にシビアですね。
    相手側のズレも有る訳で、誤差なしに合わせこむ必要が有ります。
    0.2秒のずれの状態では何もデコードされず焦りました。
    おまけに応答のタイミング(ダブルクリック)が少し遅れると相手側でデコードされないようで次の送信を待つことになります。
    反射神経が鈍くなってきた私には試練が続きます。
    でも交信が速いことはそれ以上の大きなメリットでコンディションの変化が気になりませんでした。「あの音」にも慣れましたし。(^-^)

    • jh4vaj より:

      私もFT4を少し運用してみましたが、デコードが非常に厳しいと感じています。うまくいくときは、1 QSOが30秒で終るのでものすごくスピーディなのでいいのですが。

      CQ局をいくら呼んでも取ってもらえない(CQを出し続けている)ことが度々。QSOできたのは互いの信号が+5dBとか、そう言う強力な局ばかりです(一局だけマイナスのこともありました)。強くても全然ダメなこともあります。

      ソフトウェアもまだrc版ですし、これからブラッシュアップされることを期待しています。