UV-K1のVHF側のスプリアスの問題は第二次高調波だけなので、ちょっとした改造・調整でなんとかクリアできないかとトライしてみた。結果は、残念ながらダメだった。その記録。
検討のための調査はこちらの記事。

LPFのはトラップ付きになっている。UV-K1の本来の送信周波数が136~174MHzなので、アマチュアバンドよりもだいぶ高い方までカバーしているはず。そこでトラップを調整して周波数を下げ、アマチュアバンドの第二次高調波に特化して改善できないだろうかという挑戦。
回路図再掲。

これはUV-K1(旧モデル)のもの。VHFのLPFは下のブロックで、手元のUV-K1ではL18は0Ωの抵抗になっており、C134は実装されている(容量不明)。
以下、やったこと。時系列。
まず、トラップをいじる前に、C48(回路図では右の方のダイオードの手前)に注目。LPFの出口のCが省略された格好になっているので、これにCを追加してみる。下の写真の赤枠で囲んだところ。

フットプリントのサイズは1608M。しかし、あいにく手持ちのものはほとんど2012M。まぁ、ランドに載らなくても接続するべきところにつけられればいいので、無理やり実装する。
8.2pFを実装。

60dBのアッテネータの補正を入れるのを忘れていた。それを入れると、基本波は36.1dBm。大事に高調波が-51.2dBcということは、少し良い値が出ている。しかし、基本波のレベルが少し下がっている気がする。LPFのカーブが少し低い側に寄ったかな?
1pFに変更。

今度はちゃんと60dBアッテネータの補正を入れた。基本波が37.8dBmで、元々の状態とだいたい同じ。しかし、第二次高調波も元の状態とだいたい同じになってしまった。
1pFだと小さすぎるようなので3.6pFを重ねてみる。つまり、1+3.6pF。

8.2pFと1pFの中間の状態。当然の結果ではある。
どうやら、ここにCを入れるは良い結果にはつながらなさそう。まぁ、だから未実装にしているのだろうけど。ということで、ここはCを付けない状態に戻す。
続いて、トラップの方をいじってみる。
最初にLPFの入口側。下の写真の黄の枠で囲んだところ。これにCを抱き合わせて追加してみる。

ここに8.2pFを追加。

わずかに良くなったように見える。とはいえ、劇的な変化ではなく、-60dBcには遠く及ばない。
入力皮の状態が変化のたので、試しに、この状態で出力段にCを入れてみる(最初の写真の赤枠のところ)。容量は15pF。

傾向としては、最初に見たときと同じ。第二次高調波は下がるが、基本波も下がってしまう。やはり、出力段にはCは入れないほうが良さそう。
一旦、全部外して、LPFの三段目のトラップにCを追加してみる。二枚目の写真の青枠のところ。容量は1pF。

あんまり広い範囲を見てもしょうがないので、スイープの上限周波数を下げて650MHzにし、スイープ時間を短くした(終段トランジスタ保護の意味も込めて)。結果は、基本波のレベルは下がらずに、第二次高調波のレベルが下がった。下がったとは言え、ほんの少し。
Cを増やしてみる。2.2pFを重ねて、1+2.2pF。

第二高調波は、極わずかながらさらに下がった。しかし、第三次高調波が顔を出してきた。
2.2pFの追加はあまり良くなさそうなので、これを外し、1pFに戻す。今度は、それに加えて二段目のトラップ(上の写真の赤枠)に1pFを付け加える。つまり、二段目に+1pF、三段目にも+1pF。

あまり違いはないか?第三次高調波が顔を出したかな?と言う感じ。
この状態で、出力段に10pFを入れてみる。

残念ながら、基本波のレベルが下がり、第三次高調波が大きくなってしまった。
三段目の1pFを外す。つまり、二段目に+1pF、出力段に10pF。

ほとんど変らず。
結局、追加したCをすべて外して元に戻した。

Cを足すと言った簡単なことでなんとかできるものではないようだ。広い範囲をカバーするために、Qが低く設計されているのだろう。Cをちょっと足したくらいではほとんど変化しない。
トラップの調整で少しは良くなるようだけれど、せいぜい2dB程度。既定値の-60dBcには遠く及ばない。UV-K1としては、「やれることはやってる」んだろうなぁ。結局、外付けのフィルタで対処するしかなさそう。


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