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2エレ八木、導波器と反射器 ~ その2、ゲイン重視

先日、2エレ八木で導波器の場合と反射器の場合とをシミュレーションで比較してみた。その限りでは反射器の方が良いという結果だった。

それに対し、機構的な設計は指向性重視で行い、マッチングは別途考えた方が良いと言ったコメントを頂戴した。

2エレ八木、導波器と反射器はどっちがいい?
QEX No.35のMMANA特集を見ていて以前からの疑問を思い出した。2エレの八木アンテナの場合、パッシブエレメントは導波器にするのと反射器のするのでは、どっちがいいのか?製作例で見かけるのは反射器を設置したものが多いような気がする(それ...

画像も添えていただき、なるほど、ビームパターンがきれいで、フロントゲインも高い。

ということで、そのエレメントサイズを使って、改めてシミュレーションしてみる。今回は、最初から垂直偏波で。

導波器

コメントで頂いたエレメントサイズをそのまま使う。

最初にも書いた通り、ビームパターンがとても美しく、ゲインも高い(前回のシミュレーションが6.33dBiだったのに対して、こちらでは7.1dBi)。ただし、インピーダンスのマッチングは取れていないので、何らかのマッチング回路が必要。

反射器

続いて、反射器で。前回と違い、今回はビームパターンやフロントゲインを重視で調整してみる。

なんとか様になったのが上の寸法。これでフロントゲインが導波器版と同じ7.1dBi。ビームパターンでもう少しバックが切れてほしいけど、そっちをどうにかしようとするとフロントゲインが下がる。7.1dBiを出すのに苦労した。これ以上の値は見つけられなかった。

まとめなど

前回のシミュレーションでは特別なマッチング回路を設けずに50Ωでマッチングが取れることを重視したが、その条件を外せばフロントゲインやビームパターンがかなり良くできることがわかった。

導波器版はエレメント間隔が非常に狭くできて、コンパクトになる。しかもビームパターンがきれい。ゲインも反射器版と変りない(というか、導波器版の方はもっとよくできる可能性もありそう)。ということで、2エレ八木の場合は、導波器版の方が「勝ち」と言えそう。もっとも、用途次第では反射器版の方が良いこともあるかもしれないけど。

ただし、導波器版にしろ、反射器版にしろ、今回のものはインピーダンスマッチングが取れていないので、別途考える必要がある。ここは今後の課題。

しかし、わずか2エレでも奥が深いなぁ。

アンテナ
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