
NJM4580とNE5532(TI)での実機動作を確認したので、他の手持ちのオペアンプでの動作も見てみる。なお、出力合成用抵抗は前の記事のとおり、結局、A47式どおりの47Ωを使用。
先の二つのオペアンプと同様に、測定するのは周波数特性、10kHzでのステップ応答、1kHz正弦波での限界出力電圧確認。負荷は66Ω+約1200pF(オシロのプローブの浮遊容量を含む推計値)。オペアンプは順不同(測定した順番)。
NJM4580とNE5532(TI)での測定結果はこちらの記事の中。
NJM4556A



周波数特性はNJM4580によく似ている。
大電流出力をうたうだけあって、出力電圧はNJM4580よりも高い±3.0V出せる。能率を90dB/mWだと想定すると、108.3dB SPL。音圧にすればNJM4580よりも1dBくらい高いだけなので、聴感上はほぼ違いはないだろう。
NJM2068



周波数特性はNJM4580よりも素直な落ち方ではない。そのためか、ステップ応答の立上りの途中にわずかな乱れが見える。
限界電圧は±2.1Vで、90dB/mWの想定で105.2dB SPL。多少低めになる。
NJM5532



5532の日清紡版。と言っても、購入したのはだいぶ前で、JRC時代のもの。
TIのNE5532と同様、周波数特性の落ち方が素直。
出力限界は±2.8Vで、90dB/mW想定で107.7dB SPL。TI版よりもわずかに大きいが、誤差(個体差)の範疇かな?
NJM4558



案の定、ドライブ能力は低い。±1.6V程度が限界。とはいえ、これでも90dB/mW想定で102.9dBなので、充分爆音ではある。
TL072 (UTC)



ドライブ能力はこれまでの中で最も低く、±1.2V程度。90dB/mW想定で100.4dB SPL。実用的には不足はないと思う。
NJM2114




周波数特性はNJM4580によく似ているが、正弦波での測定では電圧を上げていくとプラス側に微小な振動が見られる(NE5532では似たような振動がマイナス側に見られた)。
きれいに見える限界値は、±2.5Vくらいかな?90dB/mW想定で106.8dB。
OPA2134



周波数特性は素直な感じ。
ドライブ能力に関しては、負側よりも正側が先に限界を迎える。限界は±2.8V程度なので、90dB/mW想定で107.7dBということになる。
NJM8080
これはSOP-8パッケージなので、DIP変換基板を使って実装。



NJM4580の改良版だと思うが、周波数特性はこちらのほうが高域がよく落ちている(というのか?)。
ドライブ限界の電圧は±2.1V。90dB/mW想定で105.2dB SPL。NJM4580よりも低い。
NE5532(AliExpress)
AliExpressで買ったヘッドフォンアンプについていたもの。一応、TIと思われるマーキングはあるが…。



周波数特性はTIのNE5532やJRCのNJM5532とは違う。
ドライブ能力に関しては、限界電圧が±1.4Vくらい。90dB/mW想定で101.7dB SPLと、この点でもTIのNE5532やJRCのNJM5532とはだいぶ違う。
測定結果から、これは明らかに偽物だろう。でも、音は別に悪い気はしないのだけど…。聞いている耳(私)の問題か?
雑感
測定結果は各オペアンプで特徴があって面白い。
とは言え、NJM2068やNE5532、さらには、AliExpressのニセモノ5532も含めて、オペアンプの違いによる音の違いはよくわからない。
一方、ヘッドフォンの違いはよく分かる。解像度が高くかっちり聞こえるとか、軟辛い音で音楽が気持ちよく聞こえるとか、個性の違いがはっきりわかってこれまたとても面白い。非常に危険である(沼に落ちそうで)。
なお、オフセット電圧は、中には数mVの物もあったが、ほとんどんものは1mV以下だった(測定はしたが、安全目的の測定だったので記録しておらず、どれが高めだったかは忘れてしまった…)。
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