XHDATA D-808

SSBの聞ける短波ラジオが欲しい

もう何年も前から、いわゆる「中華ラジオ」が面白そうに思っていた。SSBが聞けるらしいので。有名所ではDEGEN DE1103。

実際に買おうと思ったことも何度か。しかし、最近は中身がDSPに変ったらしく、評判がいまいち。

次候補としては、TECSUNのPL-880、PL-680、PL-660あたり。あるいは、高いけどソニーのICF-SW7600GRとか。

お値段的にはPL-660だけど、その改良版がPL-680らしく、悩ましい。

そうこうしているうちに、AR-1780というモデルを見つけた。

お値段が1万円ちょっとで、サイズは150x95x30mmと比較的コンパクト。ちなみに、PL-660は187×114×33mm。ということで、AR-1780が良さそうなのだけど、問題は送料。数千円もかかる。あるいは、日本には発送していないとか、そういうところばかり。

⇒ eBayのAR-1780

いまいち決め手に欠ける状態のままでいたところに、D-808というラジオを買ったというツィートを見かけた。

D-808

調べてみたら、Amazonで買えるし、結構安い。

見た目、AR-1780とそっくり。色違いなだけで、中身は一緒?こうなったら、PL-660やPL-680じゃなくて、D-808でいいじゃないか。


【追記】
AR-1780とは別物のようだ。電源スイッチの場所が違うし、電源も違う(D-808は18650を一本、AR-1780は単三を四本)。

Looking under the hood: Comparing the XHDATA D-808 and Digitech AR-1780
https://swling.com/blog/2018/01/looking-under-the-hood-compa…

基板も違うけど、回路構成は同じなのかな?AR-1780には充電回路はないのだろうけど。


AliExpressだとUS$80弱(送料無料)と、Amazonよりもさらに安い。

⇒ AliExpressのD-808

でも、Amazonの方は日本語マニュアルが付いているし、国内発送ですぐ来るだろうし、ということで、Amazonに発注。翌日には届いた。

開封の儀

中身は、

  • 本体
  • USBケーブル
  • ワイヤアンテナ
  • ソフトケース
  • 日本語マニュアル

それとちょっとした送り状。「買ってくれてありがとう。D-808は新製品なので問題があったら教えてね。満足したらポジティブ・フィードバック頂戴。メールくれたらUSBアダプタをタダで送るよ」みたいなことが書かれていた(誤訳だったらごめん^^;)。

ソフトケースは本体だけで一杯いっぱい。USBケーブルなどは一緒には入らない。ちょっと残念。

電池は18650で、本体内に入っていた(一本)。紙を挟んでいるので、電源を入れる前に抜く。通常の乾電池が使えないのがネックに感じなくもないけど、USBなので考えようによってはかえって融通がきく。モバイルバッテリやACアダプタ(USB電源が出せるやつ)でもいいわけだし。

サイズ比較でCDと一緒に撮ってみた。

開腹の儀

何はともあれ、開けてみる(笑

ネジは六本(プラス)。ロッドアンテナの下や電池ボックス内にもある。それと、側面のチューニングダイヤルを引っ張って抜く。これでケースが開く。

心臓部はDSPなので、あまり面白くない。しかし、シンプルだ。

ん?スピーカのところ、なんかちょっと変。

抵抗か何かの足の切れ端だ。クッションと一緒に接着されている。引っ張って抜いておいた。開けてみてよかった。

操作関係

使い方などをまとめておく。

まずは、取説

幸い日本語版。というか、逆に、日本語以外のマニュアルは付いていない。AliExpressで買ったらおそらく違ったのだろうが。しかし問題は文字のサイズ。小さすぎて老眼には無理。そこで、スキャンしてPDF化した。これなら拡大して読める。しかも、最近の道具は便利で、単に画像をPDFにするだけじゃなくて、OCRもやってくれるので検索できる。ありがたい。下の図は、「ボタン」を検索したところ。

いわゆる「アヤシイ日本語」ではあるけど、まぁ、意味はわかる。

充電

付属のUSBケーブルで充電できる(マイクロUSB)。

端子はUSBだけど、あくまで電源用。なので、「USB」ではなく「DC-IN 5V」と書かれている。

ACアダプタは付いていない。PCのUSBポートを使って充電した。充電中でもラジオは使えるし、電池を抜いた状態でもラジオは使えた。また、中波を聞く限りでは充電中によるノイズは感じなかった。ACアダプタタイプのUSB電源を使うとそれがノイズを出しそうだけど。


【追記】
試しにiPhone付属のAC-USB電源につないでみたが、これでも特にノイズの増加は感じなかった。

【訂正】
弱い局だと、PCやACアダプタにつなぐとノイズの影響を感じる。コメント欄参照。
http://www.jh4vaj.com/archives/5361#comment-327


取説によれば、充電は電源を切って「CHARGE」ボタンを長押しするように書かれているが、そういう操作はいらないみたい。と言うか、「CHARGE」ボタンと兼用らしい「SSB」ボタンを長押ししても何の反応もない。USBケーブルをつなぐだけで、電源OFFだろうがONだろうが、充電状態になった(バッテリの表示が流れるように点滅)。

ボタンには複数の機能

上のオレンジで表示されているものは、長押しした際の機能のようだ。だけど、電源OFFの場合のものと電源ONの場合のものとがあるみたい。それにしても、シルバーメタリック調にオレンジの文字は読みづらい。

電源、スリープ

一番目立つ右上のオレンジのボタン。

押せばON。即座にまた押すとスリープ時間の設定。120、90、60、45、30、15、onと変る。希望の時間が出たところでそのままにしておくとスリープモードが設定される(もちろん、onだとスリープはオフ)。

ビープ音をオフ

ボタン操作の度にいちいち「ピッ!」とやかましい。これは、電源を切った状態で「5」のボタンを長押しでオフにできる。オンにするにはもう一度長押し。ところが、この設定は電池を抜くと初期状態のオンに戻ってしまう。電池切れには注意か?

バンド切換え

「SW」や「FM」といったボタンを押すだけなので難しくはない。ただし、LWは事前設定が必要。電源OFFの状態で「LW/MW」ボタンを長押しすることでLWの有効/無効が切り替えられる(デフォルトは無効)。LWを有効にしておくと、「LW/MW」ボタンでLWとMWがトグルする。

「SW」ボタンは短波のバンド切り替えもできる。ボタンを押す度に、120m、90m、75m、、、と変る。逆回しはできないみたい。

安価な短波ラジオだと上の方が22MHz位までだったりするけど、このD-808は29.999MHzまでいけるのでCB無線も聞けるはず。

チューニング

いくつかの方法がある。

  • 周波数ダイレクト設定
  • UP / DOWNボタン
  • ダイヤル

周波数をダイレクトに指定するには、「FREQ」ボタンに続けて目的の数字。例えば、594kHzなら「FREQ」「5」「9」「4」。小数点ボタンがないのでFMだと悩むところだけど、82.5MHzは「FREQ」「8」「2」「5」「0」と、最後に「0」を付ければいいみたい。短波の周波数が低い方はちょっと工夫が必要で、例えば、3945kHzの場合は「FREQ」「0」「3」「9」「4」「5」のように頭に「0」を付けるか、「FREQ」「3」「9」「4」「5」
「FREQ」と最後に「FREQ」をもう一度押す。頭に「0」を付け忘れても後で「FREQ」を付ければよいという逃げ道が用意されているということかな。10MHz以上なら「FREQ」に続けて数字だけでOK。

UP / DOWNボタンは、説明するまでもないだろうけど、周波数が上下する。MWは9kHzステップ(設定によって10kHzステップも可能)、SWは5kHzステップ、FMは100kHzステップ。

ダイヤルは右側面にある。回せば周波数が動くわけだけど、ステップがFASTとSLOWに切り替えられるようになっている。FASTはUP / DOWNボタンと同じステップ。SLOWだと、MWとSWは1kHzステップで、FMは10kHzステップ。FASTとSLOWの切替えはこのダイヤル自体を本体側に押し込む。FASTとSLOWの他に、STOPというポジションもあって、これだとダイヤルを回しても周波数は動かない。SLOWやSTOPはUP / DOWボタンには効かない。

ダイヤルでのチューニングでも一瞬音が小さくなる。チューニングしているというよりもチャンネルを切り替えているような感じ。DSPラジオを使うのは初めてなのでよくわからないけど、こんなもの?


【追記】
一瞬音が小さくなるのは、チューニング操作でノイズが発生し、それによってAGCが効くためらしい。そういう話がAmazonのレビューにあると教えてもらった。実際に、そばに別のラジオを置いて試してみたところ、確かにダイヤルを回す度に「ポッ、ポッ」とノイズが入る。互いにMWにして試すと確認できる。別ラジオをMWにして、D-808をSWやFMにした場合は、ノイズの確認はできなかった。互いにFMでもノイズは確認できず。


ファインチューニング

右側面のチューニングダイヤルの下にファインチューニングのダイヤルがある。これを回すと、チューニングダイヤルのSLOW相当のステップでのチューニングができる。これだけだとあまり嬉しくないけど、本当に役立つのはSSBの場合。1kHz以下の調整ができる。-99~+99の範囲で動く。10Hzステップで±990Hzということかな?ファインチューニングでは「一瞬音が小さくなる」という現象はない。

ちなみに、手持ちの無線機だと、TS-690とHB-1B MK3が10Hzステップ。TR-751だと50Hzステップで荒いと感じる。

SSBモード

「SSB」ボタンを押す。3秒くらいかかる。LSB、USBの切替えは「INFO」ボタン(これは即座に切り替る)。CWモードは残念ながらない。

AMモードに戻すには再び「SSB」ボタン。AMではなくNORMALという表示が出る。これも即座に切り替る。SSBに入るときだけ時間がかかる。

ちなみに、SWだけではなく、MWでもSSBモードにできる。

帯域設定

普通の受信機ならIFフィルタというところだけど、DSPラジオの場合はなんというのだろう?「AM BW / FM ST」ボタンを押す度に切り替る。

  • AM: 6k、4k、3k、2.5k、2k、1.8k、1kHz
  • SSB: 4k、3k、2.2k、1.2k、1k、500Hz

かなり細かく設定できる。

ちなみに、ボタンの名前から分かる通り、FMではオート(ステレオ)/モノラルの切替え。内蔵スピーカはモノラルだけど、イヤフォン端子はステレオ対応。

メモリ

電源が入った状態で数字ボタンを長押しするとそのボタンに周波数がメモリされる。メモリしたものを呼び出すには数字ボタンを短押し。0~9のボタンにメモリできる。

さらに、ページという概念があり、ページごとにメモリバンクが切り替えられる。ページの切換えは「PAGE」ボタンに続けて数字ボタン。ページも0~9のボタンに割り当てられているので、メモリ総数は100ということになる。例えば、PAGE」「2」に続けて「5」を長押しすれば、ページ2の5番にメモリされる。呼出は「PAGE」「2」「5」と押すだけ(短押し)。この状態で「7」だけ押せば、ページは変らないのでページ2の7番がロードされる。

さらに、さらに、このメモリは、MWやFMといったバンドごと。さすがにSWは放送バンドごとではなくひとまとめだけど。

このメモリは電池を抜いてもクリアされないみたい。← 間違ってたら指摘してください。

自動メモリ

「FM」「LW/MW」などのバンドボタンを長押しすると、スキャンして自動でメモリに入れてくれる。

スキャン

UP / DOWNボタンの長押し。ステップ単位でのスキャン。受信があれば止まる。勝手に再開はしない模様。スキャンを強制的に止めるにはUP / DOWNボタンや数字ボタンを押せばOK。

短波は放送バンドだけをスキャンする。アマチュアバンドは飛ばされる。

メモリのスキャンはなさそう。

スケルチ

チューニングダイヤルを長押しするとスケルチ機能が利用できる。OFF、1~9の10段階(チューニングダイヤルを回して設定)。

取説によればAIRバンドだけで使えるようだけど、実際にはFMでも動作した。それどころか、MWやSWでもスケルチの設定ができた。とは言え、普通の放送局を聞くのにはスケルチは意味がないか。AIRバンドでこそ利用価値があるというか。他にはCB無線かな。

時刻設定

電源OFFの状態で「AM BW / FM ST」ボタンを長押し、続けて数字ボタンで入力(四桁)。

電池を抜くと、時刻を忘れてしまう…。

RDSが使えれば自動設定してくれるようだけど、残念ながら日本ではやっていない。

Radio Data System
https://ja.wikipedia.org/wiki/Radio_Data_System

もし、海外在住などでRDSが使える状況なら、電源OFFの状態で「AM BW / FM ST」ボタンを短押し、続いて、UP / DOWNボタンでAUTOを選択する(AUTOとMANUALの切替式)。

アラーム

アラーム時刻の設定は、電源OFFの状態で「ALARM」ボタンを長押し、続けて数字ボタンで入力(四桁)。

アラーム有効/無効の切替は、電源OFF状態で「ALARM」ボタンを短押し、UPボタン。無効、ラジオ、ビープの切替えができる。DOWNボタンだと無効かラジオだけ(ビープは選べない。バグか?)。

電池を抜くと、アラーム時刻は初期化される(07:00)。

DISPLAY

温度、アラーム時刻、時刻、信号強度・SN比の表示切替え。下の画像は信号強度・SN比表示の状態。

ライト

「LIGHT」ボタンを押すと、常時点灯。もう一度押すと消灯。消灯状態でも、何らかの操作を行うと点灯(10秒くらいで自動消灯)。電源OFF時でもいずれかのボタンを押したりすると一時的に点灯。

ロック

「INFO」ボタンを長押しでロック。電源がオンでもオフでもロックがかかる。ロック解除は再び「INFO」の長押し。

ちなみに、「INFO」はRDSの情報表示らしい。上に書いたように日本ではやっていないのでわからない。

FMバンドの切替

電源OFF状態で「FM」ボタンを長押し。

  • 76.0MHz
  • 64.0MHz
  • 87.5MHz
  • 87.0MHz

この四つで切り替えられる。上限は、いずれも108.0MHz。

MWのステップ切替

電源OFFで「0」ボタン長押し。9kHzと10kHzステップの選択。

温度表示の摂氏・華氏切替

電源OFFで「3」ボタン長押し。ボタンにはそれらしい印字はない。後から付けた機能?

リセット

底面にリセット用の穴が開いている。

スタンド

背面に折りたたみ式のスタンドがある。

外部アンテナ端子

3.5mmのプラグに対応で、テスタであたってみたところ、チップ(センタ)がロッドアンテナ、スリーブがGNDにつながっていた。そこで、こんなBNCに変換するアダプタを用意してみた。

D-808を出先でちょいと使うときにいちいちロッドアンテナを伸ばすのもなんだかなぁ、という気がしたので、イヤフォンをアンテナにするアダプタを...

動作の様子

SSBとCWの受信をちょっとビデオに撮ってみた。ファインチューニングと帯域設定の様子がわかると思う。

D-808 40m band SSB and CW

これがPL-680や他のラジオに比べていいのかどうかはわからないけど、とりあえずは満足。しいて言えば、AIRバンドが137.00MHzまでなので、もうちょっと頑張って150MHz位まで対応してくれたらなぁ、とは思う。まぁ、AIRバンドってそういうものなんだろうけど。

18650

18650という電池、そのへんには売っていないかもしれないけど、わりとポピュラーになってきている。Amazonにはたくさんある。

容量や値段はまちまち。


XHDATA D-808にはソフトケースが付属しているけど、ピチピチ過ぎで出し入れしづらい。しょうがないかと諦めていたけれど、ぴったりのケー...
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コメント

  1. kusanagi42 より:

    現代型のラヂオを買ひましたね。

    最近のラヂオはソニーですらACアダプターが標準添付になりません。
    その事情は生活環境にある電子機器が発生する放送帯域の雑音が増えたことでせう。
    中波帯の地元の放送がない周波数を聞けばノイズだらけでせう。短波も同じです。

    私は試験をするときはRFラジオ日本を使つてゐます。バーアンテナを回転させてヌル点に合はせると受信が難しくなるレベルの局が好都合です。強い局を受信してもノイズが抑圧されるので分かりません。

    さてそのやうな弱い局を受信してUSBケーブルやACアダプターを付けます。USBケーブルを付けるだけでPCなどと接続するのではありません。ACアダプターもコンセントに差しません。USBケーブルが附近のノイズを拾つてノイズが増えることでせう。更にケーブルの向きを変へるとノイズレベルが変化するでせう。
    もしこれらの現象がなかつたら良くできた設計です。

    こんな事情ですからソニーですらACアダプターを添付しなくなつたのだと考へてゐます。

    あと帯域設定。シリコンラボのICを使つたDSPラヂオはAMの通過帯域幅が最大6kHzなので高音が足りない感じです。但これはICの仕様なのでどうにもなりませんね。

    • jh4vaj より:

      なるほど、ありがとうございます。

      弱い中波局で試してみました。USBケーブルをつないだだけではノイズの変化は感じません。ケーブルの向きを変えてもはっきりと分かるような変化はありませんでした。局よっては、そのケーブルを蛍光灯に近づけるとノイズを拾いました。もっとも、蛍光灯にケーブルを近づけるよりもラジオ本体を近づけた方が圧倒的にノイズはひどくなります。

      弱い局の場合は、USBケーブルをPCやACアダプタにつなぐとかなりノイズを拾いました。

      • kusanagi42 より:

        ノイズの少ない環境なのかも知れませんが、良い感じですね。

        あとリチウムイオンの生電池を素人に管理させられるのだらうかと心配になります。
        素人が適切な充電器以外の電源を電極につないだら事故が起るかも知れませんから。
        製造物責任を考へると大胆な商品企画ですね。