FT8と周波数変動

FT8を運用していると、QRHを起こしている局を見かけることがある。ウォータフォール上の信号が徐々にズレていくのでわかる。

先ほど、QSOした局が、結構変動していたのでキャプチャしてみた。

送信のタイミングごとに動いているのがわかるが、それだけではなくてよく見ると一回の送信の中でもジワーッと動いている。

これくらい上下(画面では左右)に変動しても問題なくデコードしてくれる。当然、先方でも上手くデコードできたということだろう。

ちなみに、この相手局、その後は変動は落ち着いてきた。無線機の電源投入直後だったのかな。

【補足】

前回の送信と次の送信とで周波数(DF)をズラしてくると言うか、変えてくるのはときどきある。QRMなどでデコードしにくい場合には有効だと思う(移動した先でもQRMを起こしていないとも限らないけど)。

【補足2】

この件の主題とは関係ないけれど、コメントに書いたように、相手局は100kmを越える遠距離。-2dB / +2dBだったので近いのかと思ってたのだけど、PSK Reporterで確認してビックリ。関東平野で途中に高い山はないようだ。

【補足3】

コメントで教えていただいたことだが、これはIC-9700の電源投入直後の周波数変動パターンに似ているそうだ。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

コメント

  1. JE1TNL 東野 より:

    周波数は何MHz帯でしょうか。
    HF~50MHz帯であればちょっと動きすぎかと思います(旧式リグ?)。

    ただ144MHz帯以上ではこのくらいの周波数ドリフトは仕様かと思います。
    リグの周波数安定度が±0.5ppmでも144MHz帯では±72Hz、430MHz帯では±215Hz、1.2GHz帯ではなんと±650Hzの動きは仕様の範囲です。

    なので144MHz帯以上ではFT8は周波数ドリフト対策、最低限、高安定水晶発振器等は必要でしょう。

    • jh4vaj より:

      2mです。

      ですが、これほどの変動は初めて見ました。少し前の時間で400Hzあたりに記録されている信号はこのような大きな変動はしていません。また、記事にも書いてありますが、変動していた局もしばらくしたたら落ち着きました。

      水晶の仕様上の安定度を数値で表すとそうなるのでしょうが、温度が急激に変化しない限り、これほどフラフラするものではないのではないでしょうか?もしフラフラするのであれば、もっと頻繁にこういう信号を見かけそうに思います。

      • JE1TNL 東野 より:

        温度が安定してくれば変動は少なくなりますが電源を投入したばかりではそうなりますね。また送信時では送信開始時と終了時ではかなり温度が変化します。

        430MHzや1.2GHzではドリフトがさらに大きくなります。
        (430MHzは14MHzの30倍、1.2Gでは90倍動きます)
        当局は1.2GHzはQRVして居ませんが430MHzでは結構動く局が見られます。

        最近ブレークしたIC-9700でV/Uのデジタルも盛んな様ですが空冷FANなどの工夫でドリフトに対処されておられる方もいらっしゃいます。(因みに私はIC-910の局発をGPS-DOでPLLロックしています)

        FT8はそもそも(V/Uから生まれた)WSJTがHFの環境で効率的に運用出来るようにJT65から進化したモードで、狭いシフト幅などはリグの精度や安定度が前提になっています。

        これは私自身の私見で、意見はあると思いますが、何故JT9がV/Uで発達しなかったか、何故JT65が144MHzと430MHzはJT65B、1.2G以上はJT65Cが標準なのか(シフト幅が広くなる)を考えてもリグの周波数安定度のに関係があると思います。

        デコード能力がJT65等に劣るFT8をV/Uでというのはテンポやソフトウェアの簡便さという以外、上記のモード進化の流れから逆行して居る様に思います(あくまで私見で出来てしまったV/UのFT8コミュニティを否定するものではありません)。

        • jh4vaj より:

          430や1200は運用環境を持ち合わせていないのでわかりません。144のFT8も、始めてからまだ一か月も経っていないのではありますが。

          ドリフトを抑える努力は素晴らしいと思いますが、一方、今回の記事のようにかなりフラフラ動いていてもデコードできており、QSOもできています。また、HFでもジワーッとズレていく局を見かけるのはさほど珍しいことではありません。そうした局ともQSOできますし、また、どんどんQSOしている(どんどん呼ばれている)状況を目にすることから、少々の周波数変動は通信には影響はないのだろうと感じています。素晴らしい、通信方式、また、ソフトウェアだと思います。

  2. 鈴木伊知夫 より:

    これは飛行機反射のドップラー効果かもしれません。6mのJA9BOH 実験がありましたのでpostします。https://kazuyan.muragon.com/entry/186.html
    接近してから離れて行くような周波数変動にみえます。

    • jh4vaj より:

      情報、ありがとうございます。確かに、似ていますね。判断は難しいところですが、記事にも書いたように、このあとは、変動しなくなりました。信号レベルは変らなかったと記憶しています(残念ながら、それはキャプチャしていません)。

      もし、これが飛行機反射であり、その後の変動しなくなったものが直接波であるならば、このときのタイミングでは両方の信号が見えたのではないかと思います(どちらも同じ程度の信号強度であったので)。つまり、変動していないものと変動しているものとがウォータフォール上で重なって、幅の広い信号として見えたのではないかということです。飛行機反射による信号が見えるときは直接波は見えないということもないでしょうから。相手局が飛行機にビームを向けているというのならそういうことも有り得るでしょうが、考えにくいと思います。

      と、ここまで書いて、相手局との距離を調べてみたら約100kmでした。この距離で、直接波で-2dB/+2dBというのは、他の例から考えて強すぎるように思います。となると、やはり、非常に良い条件での飛行機反射なのかもしれません。しかし、そうすると、私とのQSOが終ったあとあたりから周波数が変動しなくなり、かつ、信号強度も特に変らなかったのは何だったのかと、新たな疑問が。なお、距離は100kmとかなり離れておりますが、途中に山はないようです。

  3. JN1XNI より:

    こんにちは。経験上これは単純に電源投入直後のQRHではないでしょうか。
    ずっと同じ信号を受信できていたなら直接波でしょう。144MHzで100Km程度なら相手がビームであれば強力な信号になると思います。

    また、直接波を受信しながら飛行機反射のドップラー効果の信号を合わせて受信した場合、基本信号の上か下に影が現れるように見えるはずです。場合によっては影もデコードされ、2つの周波数のずれた信号がデコードされる場合もあります。

    QRHですが、私の場合以前使っていたFT-991ではQRHはあまり感じませんでしたが
    IC-9700に切り替えてからFT8のQRHを感じています。特に電源投入直後のQRHは酷く、安定するまで時間を要しますね。投稿された画像に近い動きをしますから、もしかしたらIC-9700ユーザーかもしれませんね(笑) ちなみに安定したかの判断は自然ノイズのふらつきで分かります。

    現在はある程度安定するのを見計らってから運用するようにしていますが、GPS同期型の10MHz基準信号発生器の投入も考えています。ちょっと高価なので少しためらっていますが(笑)

    • jh4vaj より:

      今回の現象は、私も電源投入直後の安定前の状況だろうなと軽い気持ちで記事を書きました。ところが、色々な可能性などをコメントで教えてもらえて、非常に興味深く、また、考えさせてもらっています。飛行機反射だとしたら直接波と両方見えるのではないか、というのもコメントから考えてみたことの一つです。

      V/Uでの100kmを越えるような長距離通信の経験が少ないのであまり良くわかっていないのですが、ビームアンテナであればこれくらいの距離でもかなり強力になるのですね。参考になります。ありがとうございます。また、こういうビームアンテナだと、おそらく上方向の輻射も抑えられているでしょうから、却って飛行機反射は難しそうではないかと思ったりもしました。

      自設備の電源投入後の安定状況は、私も外来ノイズの傾きを見て判断しています。ちょうどいい機会なので、当方の無線機の電源投入直後の周波数変動の様子をキャプチャしてみました。

      まずは、TR-751(2m機)。画像はクリックで拡大します。

      電源投入直後はものすごく動きます。FT8でのウォータフォール画面なので、横線は15秒単位です。2分くらいである程度落ち着き、5分くらいだいたい安定するという感じです。まぁ、細く見ればまだ少し動いていますけど。

      続いて、TS-690。バンドは30m。

      電源投入直後もTR-751みたいな大きな変動はなさそうです。しかし、ジワーッと動き続けています。こちらも5分くらいでだいたい安定するようです。なお、オプションのTCXOは積んでおらず、ノーマルのX’talです。

      冬場ならもっと動く(安定までに時間がかかる)だろうと思います。

  4. JN1XNI より:

    TR-751のキャプチャ参考になります。
    最低でも電源投入後5分くらいは放置してから電波出した方がよさそうですね(笑)

    6mなんですが、先ほど飛行機反射の典型的な動きが見れたのでキャプチャしときました。

    はじめは直接波より反射波の方がレベルが高いというのも面白いと思います。周波数が動いているのがよくわかります。最後はフェードアウトしていますね。

    jh4vajさんが初めに投稿されたキャプチャ画像は、一旦離れてまた元の周波数に戻っていますよね。飛行機で再現すると高い周波数に移動していることから、遠くから近づいてきて、減速してそこに留まっている事になるので難しいと思います。

    • jh4vaj より:

      ありがとうございます。見事に二つの信号(直接波と反射波)を捉えていますね。

      それから、飛行機反射によるドップラー効果であれば、なるほど、一方向に動きますね。遠くから近づいてきて頭上を通過しだんだん離れていくので、飛行機が発している電波なら高くなってまた低くなりますが、反射波でそれは無理ですね。例えば、自分よりも東側に位置する局の反射が観測できたとしても、自分の頭上を通過したあとは、東側の局の反射は見えなくなって西側の局が見えるようになるはずですから。なので、私がキャプチャした信号を飛行機反射と考えるのは難しいでしょうね。