PR

uBITX、ポップ音対策

uBITX v3では、送受切替時に激しいポップノイズが発生する。

uBITX、送信出力、ポップ音
仮ケース uBITX、仮組みのままだと、さすがに何をやるにもやりにくいし、壊しそうなので、とりあえずの仮ケースに入れた。100円ショップの「食品用シール容器」。3リットルの大きいもの。 配線はグチャグチャ。実験のために仮に固定しただけという...

新版のr4(v4)では、その対策が入っている。

uBITX、新バージョン(r4)がリリースされた
uBITX、こないだ手元に届いたばかりなのに、もう、新版がリリースされた。まぁ、仕方あるまいが。 The new uBITX boards are here 旧版との違いは以下。 オーディオ部がディスクリートTr構成に(TDA2822破損の...

送信時にオーディオアンプの手前で信号をミュートを掛けている(FETによるスイッチでGNDに落とす)。

どんな感じで動くのか、r4で入った対策回路をシミュレートしてみた。

V100(赤)が送受切替信号(T/R)。送信時にC1がチャージされ(V101(緑))、一定レベルになったところでFETがONになって(V102(青))ミュートがかかる。送信時にはダイオードD1を通じてC1に充電されるので、即座にミュートされる。「即座」とはいえ、まったくのゼロは不可能なので、ホンの少しは遅れるが。受信時にはR1を通じての放電のため、やや遅れてミュートが解除される。上の回路の定数(r4と同じ)では、160ms程度。

試しに、R1を100kΩから200kΩに変えてシミュレートしてみた。

この値だと、270msほどに遅延時間を延長できるようだ。

では、続いて、実機で確認。定数はr4のものそのまま(上の回路で言うところのR1は100kΩ、つまり、解除遅延時間は160ms程度)。また、r4ではR70が10Ωから1kΩに変更されているので、それも行った。

実際の動作の様子。

始めは対策回路を入れない状態。盛大なポップ音が聞こえる。10秒過ぎからアンチポップ回路を接続すると見事にポップノイズは消える(リレーの動作音だけ聞こえる)。受信→送信も、送信→受信も。送信から受信に戻る際のミュート解除遅延時間はこれで問題なさそう(延ばす必要はなさそう)。

ただし、AFボリュームを上げると(28秒あたり)、受信から送信に移るところでは多少のポップ音が聞こえる。ミュートがかかるのに若干の遅れが生じるためだろう。とはいえ、それほど大きな音でもないし、ボリュームをあまり上げなければ気にならないレベルではある。まぁ、これくらいは仕方ないか。

本質的な問題は、送受の切換えの度にアンプ回路の電源がON/OFFされる点にある。これを解決するには、ND6T局の回路のようにアンプの電源はON/OFFせずに信号線をスイッチ(および、ミュート)すればいいんだろうと思う。

パーツが多くなってしまうこともあるが、それよりも、uBITX本体基板の改造が増えることが面倒そう。どうするかなぁ。


uBITX、ポップ音対策回路の遅延時間を短くしてみる
前回の実験では、uBITXの新版(r4)で採用されたポップ音対策回路をそのままの定数で実験してみた。これで、ポップ音を抑えることができることはわかった。しかしながら、送信から受信に戻る際にシミュレーション上、約160msの遅延が発生するわけ...
無線機
この記事のタイトルとURLをコピーする
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
jh4vaj

コメント